忍者ブログ
薬局実務実習2011。 日本一厳しいと評判の薬局実務実習に堪える薬学生のブログ。最後まで更新できるのか?!!
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。


先週薬局にお手伝いに来てくださった先生から

「不眠の改善薬のOTCがあって、主成分が抗ヒスタミン薬だったと思うけど知ってるー?」っと言われました!

まず眠りを誘う薬を想像すると薬学の授業では、化学構造の違いによりベンゾジアゼピン系、バルビツール酸系と大きく2種類の薬を習います。これらの薬は医師の処方がなければ使用できない医療用医薬品です。


そしてOTCとは、英語の「オーバー・ザ・カウンター・ドラッグ(Over The Counter Drug)」の略で

医師の処方せんがなくても、薬局で購入できる一般用医薬品のことです☆


次に抗ヒスタミン薬は、皮膚のかゆみを鎮めたり、くしゃみや鼻水などのアレルギー症状を抑える目的で広く使われる薬です♪

このことを踏まえてもう1度考え直すと

「睡眠導入剤が医師の処方なしに買えて、しかもその成分はアレルギーの症状を抑える目的の薬!?」


ってことになります(笑)

一つ一つ謎を解いていきますと…

医療用医薬品で使われる不眠の治療薬は「睡眠導入剤」と呼ばれますが

ここで言うOTCで使われるものは「睡眠改善薬」と呼ばれ、区別されています。

ですので医師の処方なしで買える薬は「睡眠改善薬」です。

次に睡眠改善薬の成分を調べてみたところ、主な成分として塩酸ジフェンヒドラミンと呼ばれる、抗ヒスタミン薬でした!


なぜ抗ヒスタミン薬が睡眠改善薬として使われるのでしょう??抗ヒスタミン薬はアレルギーを抑える薬のはずなのに…


アレルギーを抑える薬を飲んだことがある方は分かるかと思いますが、この種類の薬を飲むと確かにアレルギー症状はおさまりますが…


副作用として凄く眠くなるんです(>_<)


そう!
睡眠改善薬とは抗ヒスタミン薬をアレルギー抑制の目的で使った時の副作用を逆手にとった使い方なんです!!


副作用とは期待する効果でないものをさしますが、使い方次第では副作用だと思っている症状も期待する効果に変わる良い例ですね!


薬局で簡単に睡眠改善薬は購入できますが、守らなければ症状が悪化したり、副作用や、事故につながるといった危険性がありますから注意が必要です。


そもそも、この睡眠改善薬は一時的な不眠の改善のための薬なので、これをずっと使ったりはしてはいけません。

長期にわたって薬が必要な方は病院で医師の診察を受けて「睡眠導入剤」の方を使ってください。

医師が個人個人に合った薬を選んでくれますし、種類も豊富ですので、きっとあなたに合ったものに出会えるはず☆

睡眠改善薬を使用中は風邪薬なんかを飲む時も注意が必要です!

風邪薬の中には、くしゃみ、鼻水なんかを止める目的でアレルギー抑制薬が含まれていたりするので、作用の重複になったりします。安全に使うためには、薬剤師に相談してから購入した方がいいですね。


と言うより、レジで薬を扱うときは薬剤師の方から進んで説明をすることが一番いいと思うので、睡眠改善薬を購入されそうな方がいたら今日調べたことを思い出して説明していこうと思います♪


良い勉強になりました(^^)

PR

コメント
この記事へのコメント
コメントを投稿
URL:
   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字

Pass:
秘密: 管理者にだけ表示
 
トラックバック
この記事のトラックバックURL

この記事へのトラックバック