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薬局実務実習2011。 日本一厳しいと評判の薬局実務実習に堪える薬学生のブログ。最後まで更新できるのか?!!
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昨日訪れた小学校の先生がこんなことを言っていました。

「昔は病院の中で薬もらえてたのに、今は1回外に出て薬局に行かないともらえないけど、昔の方が良かった。病院の前に並ぶ薬局どこで薬をもらっても同じだから、病院の中でくれればいいのに。お年寄りの人のことを考えたら大変ですよ。」

貴重な生の声を聞く事ができました。

病院で医師が患者さんを診察し、処方せんを書く。

薬剤師がそれを見て調剤する。

この流れを医薬分業といいます。

現在はこの医薬分業が進んできたため、病院の中で薬をもらう機会が少なくなっています。

医薬分業を行うにあたって患者さんには次のようなメリット、デメリットが挙げられます。


メリット

・医師、薬剤師による二重チェックにより薬の安全使用が期待できる。

・病院で薬の出来上がりを待つことなく、都合のよい場所にある薬局で都合のよい時刻に薬を受け取ることが可能である。

・処方する医師が薬を処方するほど、病院が儲かるという仕組みをなくすことができるため、不必要な薬の処方を防ぐことができる。


デメリット

・今までは診察の後そのまま院内で薬を受け取ることができ、用件を一か所で済ませることができたが、医薬分業の場合、病院から薬局まで移動しなくてはならず、患者や家族にとっては負担となる。

・多くの病院からの処方せんを受け付ける体制になっていない薬局では、薬の在庫が少なく処方薬をすぐに揃えられないため、全て揃うまでに時間がかかる場合がある。



患者さんが移動しなければならない苦労は確かにあります。

しかし、医師の処方した薬を薬剤師が見て調剤することで薬に関する事故は格段に減っているそうです!

ですから、患者さんの健康を守る事に関しては、確かな成果があると言えるでしょう。

ただ私が問題と感じることは、医薬分業制度では患者さんは薬局を選ぶことができ、病院内で薬を待つより早く薬をもらえるはずが、それができていなこと。

メリットに挙げたことが、デメリットによってかき消されている悲しい現実です。

結局は、隣の病院以外の処方せんに対応できていない薬局が存在し

「全国どこの処方せんも受け付けます!」

というアピールをしないが為に、

処方せんを自分の利用しやすい薬局に持っていくことが可能だと知らない患者さんが多いように思います。


もし家の近く、いつも利用するスーパーの近く、職場の近く、などで利用しやすい薬局を見つけ、どの病院にかかっても1つの薬局を利用するという「かかりつけ薬局」を作ることができれば、それが医薬分業の目指した姿でしょう!


今はFAXで処方せんを受け付けて、薬をスムーズに渡すことができる薬局も多くあります。

FAXを送る際の注意として覚えておかなければならないことは

処方せんの有効期限は処方された日から4日以内であること

処方せんの原本がないと準備したお薬を渡す事ができないこと

薬によっては準備にかかるものがある為、待ち時間が完全になくなるわけではないこと

これらを理解した上で、利用しやすい薬局にFAXを送ってから薬局を利用されるとスムーズに薬を受け取ることができますね!


なんにしても、医薬分業は患者さんを想って行っていることなのに、患者さんから昔の方がいいと言われては意味がない。


一度始めた方針を以前に戻すのは容易ではないため、昔のようには戻れないのなら

病院、薬局が頑張って患者さんの利用しやすいように努力していく必要があると思いました。

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